はじめに
こんにちは。元政経教員が解説する投資講座です。今回は配当金とは何か?というテーマで、記事を書いていきます。書店やSNSで株式投資に関するものを探すと、「高配当株のすすめ」「持っているだけで不労所得が入る!」なんて言葉を見たことがあるかもしれません。NISA制度とも相性がいい投資方法になるので、興味のある人はここから学んでいきましょう。
配当とは何か?
配当とは、企業が得た利益の一部を株主に還元するものです。もっとわかりやすく言えば、「企業からもらえるお小遣い」といったところでしょうか。日本では、4000社以上が上場していますが、そのうち約3000社が配当を実施しています。株を持っているだけで、年1回または2回に分けて、保有株数に応じた配当金が受け取れます。どの月を基準とするかは企業により変わりますが、年度末の3月とその半年後の9月を配当の基準月としている企業が多いです。
日本企業の平均的な配当利回りは約2%と言われていますが、この意味はわかるでしょうか。

会社の利益の2%が分配されるってこと!?



そうではなく、株価の2%にあたる金額が配当として受け取れるということだよ。具体的な銘柄も見ながら、図で説明するね。


このように、株価に対して配当がどの程度かを計算したものを「配当利回り」といいます。トヨタ自動車の場合、株を持っていれば年間で1株90円が入ってくるということです。100株なら年間9000円。このように、配当は定期的に決まった金額が得られるので、安定した収入を目当てに、配当の高い株を購入する方法も人気があります。ちなみに、配当利回りが大きい銘柄のことを「高配当株」といい、このキーワードで検索すると様々な銘柄情報がでてきます。



何%以上が高配当株になるの?



具体的な基準はないけれど、今だと3.5%や4%を超えてくると、高配当株と言えるんじゃないかな。


権利日に気を付ける
先ほどの文章で、「株を持っていれば」配当を受け取ることができると書きましたが、厳密にいうと、株を「権利付き最終日(以下権利日)」に保有していることが条件になります。権利日とは、配当を支払う株主をリストアップする基準日です。つまり、この日に株を保有している人が、配当や優待を受け取る権利をもちます。
極端なことを言えば、たまたま権利日の当日に購入した人でも配当は受け取ることができます。逆に、数か月ずっと保有していたとしても、権利日の前日に売ってしまった場合、配当を受け取る権利はありません。


そのため、配当目当てに投資が集まることで、権利日前は株価が上昇することが多いです。反対に、権利日翌日は「権利落ち日」といい、株価が下落することが一般的です。配当を受け取る権利を得た人が、一旦現金に戻すために株を売ることが増えるためです。具体的な権利日は企業ごとに異なるため、確認が必要です。
配当性向について
最後に、配当性向についてです。配当性向とは、企業が利益のうちどれくらいを配当として支出するかを示す指標です。これが高い企業は、安定した利益を得ていると判断され、投資家に魅力的に映ることがあります。
一方で、配当を出せば出すほど、企業の資金は減少します。より多くの資金を企業の成長に充てるために、敢えて配当を少なくしている企業もあります。配当性向が低い=利益のない企業という訳ではないので、勘違いしないようにしましょう。
まとめ
今回は配当金の基本的な知識を解説しました。次の記事にて、もう少し踏み込んだ内容に触れられたらと考えています。配当が高い企業は株式投資の魅力の一部ですが、企業の将来性や業績も慎重に評価することが重要です。
今後もかしこい投資家になれるよう、投稿を続けていきます!口座の作り方や、リスクを抑えた投資方法なども、しっかり解説していきますので、ブログやSNSのシェア、フォローなどしていただけると嬉しいです。今後ともよろしくお願いします。
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