はじめに
こんにちは。元政経教員が解説する投資講座です。今回は「株式投資のしくみ」というテーマです。「そもそも株って何?」という話なので、もうわかってるよ~という人は別の記事をご覧ください。
株式投資の基本的なしくみや利益を得る方法、リスクについて初心者にもわかりやすく解説していきます。
株式投資とは?
株式投資とは、企業が発行する「株式」を買うことで、その企業のオーナー(株主)になることです。セブンイレブン、すき家、UFJ銀行、トヨタ自動車などなど…有名な企業の多くは「株式会社」という形をとっており、1株でも保有していれば、あなたはその会社の一部になれます。

多くの人が株を買うことで、経営に必要な多額な資金を集められる点が、企業側のメリットになります。さまざまな基準をクリアすることで、取引所に登録され、多くの投資家の目に入るようになります。これを上場といい、日本で最も大きな市場が「東京証券取引所」(通称「東証」)と呼ばれる場所です。みなさんの身近にある商品も、地元のローカルスーパーだけで販売されるよりも、全国展開しているお店に出品されている方が認知度は高まりますよね。それと同じイメージで、東証に上場できることは企業にとって大きなチャンスとなります。
東証の中でも最も多くの人の投資対象となるのが、プライム市場と呼ばれる市場で、2025年現在で約1600社が上場しています。さらにこの中から、特に影響度の大きい225銘柄を選抜し(定期的に入れ替える)、平均値を取ったものが「日経平均株価」と呼ばれる指標になります。この225社は、日本を代表する企業が集まっているということです。

株式投資で利益を得る2つの方法
次に、株式投資による「利益」についての話です。投資家は何を目的に株を買うのでしょうか。主に以下の2つの利益の出し方があります。
インカムゲイン(配当金・株主優待)
インカムゲインとは、保有していれば継続的に得られる利益を指します。株式投資では、一定期間保有することで、企業が利益の一部を株主に還元する「配当金」「株主優待」などの恩恵を受けることができます。
• 配当金:企業の利益を株主に分配(年1~2回支払われることが多い)
• 株主優待:株主に贈られる商品やサービスの特典(例:自社製品や優待券など)
配当金は、どの程度出すかは企業によって様々です。出せば出すほど企業側はコストがかかるため、いっそのこと全く出さずに成長に全集中します!という企業もあります。また、出す予定だったものの、経営が苦しくなり「今期は中止(減額)」となる可能性もあります。「無配」や「減配」といいます。
プライム市場やスタンダード市場では、約2.5%程度が配当の平均値で、3.5%を超えてくるあたりから「高配当株」と区分されます。(明確な基準はありません。)1株1,000円の株で年3.5%の配当を出す銘柄であれば、持っているだけで毎年35円が収入として入ってきます。
株主優待も同様で、企業によって方針は異なります。飲食業や食品メーカーなどは、優待券を充実させることで人気を集める企業が多いですが、全く優待を実施していない企業もあります。投資家として有名な桐谷さんは、株主優待や配当金が充実した商品を中心に投資しており、優待・配当狙いの投資家にとっては参考になる書籍も多いです。
キャピタルゲイン(値上がり益)
キャピタルゲインとは、株を買ったときより株価が上がったときに売ることで得られる利益のことです。
例を挙げると、1株1,000円で買った株が1,500円に上がった場合、差額の500円が利益となります。中には、短期間で倍以上の上昇をすることもあるため、大きな利益を狙える点がメリットです。当然逆もしかりで、株価が急落すると大きな損失が出ることもあります。

株の値段(株価)はどう決まる?
では、株価はなぜ上がったり下がったりするのでしょうか。これは企業の価値や市場の需要と供給が関係しています。
そもそも株というのは、企業が発行している数には限りがあります。無制限にばらまいているわけではありません。つまり、A社の株が欲しければ、持っている人から売ってもらわないといけません。
例えば、現在1,600円のペンギン商社株があったとしましょう。

ペンギン商社の株価、現在1,600円か…1,500円で買いたいな。



大事な株だから安く売りたくないよ。却下です。



そうか…それなら2,000円でどうかな!?



その値段なら譲ってもいいかな。大切にしてね!
このように、じろうの「欲しい(需要)」ととうちゃんの「売りたい(供給)」が一致したことで、取引が成立します。これまで1,600円だった株は、2,000円に値上がりしました。これが株価が上がるしくみです。欲しい人が多ければ多いほど株価は上がっていくし、逆も同様です。これから人気が出そうな会社、成長しそうな会社を研究し、早めに目をつけることが、大きな利益を得ることに繋がります。中級者~上級者向けの話になるので、おいおい語っていくこととします。
1. 企業業績(利益が増えると株価は上がりやすい)
2. 景気動向(景気が良いと株価が上がりやすい)
3. ニュース・政策(業界の規制や新製品発表など)
4. 需給バランス(買いたい人が多いと株価は上がる)
まとめ
株式投資は、企業の成長に投資しながら資産形成を目指せる魅力的な手段です。
初心者でも仕組みを理解し、少額から分散して始めることでリスクを抑えながらチャレンジできます。


今後もかしこい投資家になれるよう、投稿を続けていきます!口座の作り方や、リスクを抑えた投資方法なども、しっかり解説していきますので、ブログやSNSのシェア、フォローなどしていただけると嬉しいです。今後ともよろしくお願いします。
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